『チームの力』から考える組織運営 -5- ~ビジョンは、感情レベルで訴えるものでなければならない~

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「すきより」新シリーズ、「『チームの力』から考える組織運営」編。

第5回は、「価値の原理」の内訳の一つ、
「チームが目指す将来像の青写真がビジョン」についてふれます。

 

これまでの「すきより」シリーズと同様、
博士と助手ちゃんによる、対話形式で行います。

将来像を示すビジョンは、システム1に働きかけろ

博士
つづいて、「(1)-3:チームが目指す将来像の青写真がビジョン」について、みていくことにしたい。
西條先生は、ビジョンについては、

「組織が目指すべき具体像をスケッチした”下書き”」

だと定義しています。
魅力的な下書きが示されていれば、各メンバーが、それぞれの箇所の色を塗りたい、となる。

助手
とはいえ、下書きとか青写真とか言っても、それって、カタチはないですよねぇ。
ハコモノなんかでは、「完成予想図を描く」ってのは、わりと効果的でしょうけどね。
博士
ビジョンは、言葉で、感情とかイメージに、直接働きかけないといけない。
西條先生は、ビジョンについて、

「リーダーは、組織の目的を達成したときに、
何が具現化するのか、社会はどんなふうになるのか、
人々に何をもたらすのかを含めて、
そのビジョン--未来像--を伝えることが大切だ」(P57)

博士
と言っています。
ただ、「売り上げが30%アップ!」とかだと、とりわけNPOの世界では響かないけれど。
助手
要は、システム1とか、<象>とかいったもんに働きかけろ、ってことでしょ?
その点では、Webマーケティングとかでよくいわれる、ベネフィットとそう違いはないのかもしれませんなぁ。
博士
まぁ、Webマーケティングでいわれるベネフィットの場合、
ぶっちゃけ最終的にはクロージング(買わせる)に至る上での、手段にほかならない。

その点、ビジョンは、チームの目的に至る上での手段にほかならないから、確かに、その点では似てるのかもね。

助手
ただ、Webマーケティングでは、ベネフィットの提示とクロージングのあいだに、「不安感を取り除く」といったテクがあるわけですが、
(失敗したらどうしよう、という不安を取り除くために「返金保証」つけるとか)

その点、NPOなんかでは、
理念やビジョンといった、一種のベネフィット提示まではいいとしても、不安感を取り除くテクについては、あまり取り組んでなさそうですけどね。

それだと、なかなかクロージング(人員確保とか寄付とか)に至れない。

博士
個別の話で言えば、「抜けられなくなったらどうしよう」という不安感を取り除くという点で、プロボノは一つの成功事例なのかもしれないけれど。

ビッグビジョンと個別ビジョンを分ける

博士
あと、ビジョンに関して言えば、西條先生は、

ビジョンには、より理念に近いビッグビジョンと、個別のビジョンをわけることが大切だと言っています。

助手
個別ビジョンというのは、まぁ1年後こうなってたいとか、そうした段階的なものでしょうかね。
ビッグビジョンは、実現可能なユートピアといったところでしょうか。

ふんばろうの場合、

「この悲惨な出来事を肯定することは決してできないが、
あのことがあったからこんなふうになれたと思うことはできる。
それがぼくらの目指すべき未来なのだ」

「総合支援のプラットフォームになる」

助手
……この2つがビッグビジョンだったそうですね。
博士
いずれも、確かに未来像の下書きとして、感情レベルで訴えるものがあるといえますね。

<まとめ>

・ビジョンは「組織が目指すべき具体像をスケッチした”下書き”」
・ビジョンは、感情レベルに訴えるものでなければならない
・ビジョンは、ビッグビジョンと個別ビジョンで分ける

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