「派閥」と「集団引き抜き」

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これまで、組織の協働、事業提携の難しさについて、みていきました。

今回からは、

「なぜ、組織は、とりわけ非営利組織は分裂しやすいのか?」

について、ふれていくことにします。
協働ですらなく、組織が分裂するパターンですね。

「派閥」と「集団引き抜き」

企業の場合、
組織内分裂を考える上で欠かせないのが、

「派閥」と「集団引き抜き」。
まず、派閥について。

Wikipedeiaより。

・会社における派閥は、大別すれば「フォーマル(公的)な派閥」と
「インフォーマル(非公式)な派閥」に分けることができる。

・フォーマルな派閥 – 会社の組織という単位を元にした派閥。

基本的には部署や事業所などといった所属ごとのグループとなる。

・インフォーマルな派閥 – 会社の組織以外の繋がりを元にした派閥(以下例)。

同好会や、OB会などを母体にしたもの
幹部社員などのプライベートな人脈によるもの
出身大学などの学閥
地縁、血縁

大企業の場合、派閥を有効活用すると、
ビジネスキャリア向上に役立ちますし、
派閥間競争が会社の生産性向上に寄与することも多々あります。

その一方で、派閥が組織分裂、生産性低下、業績の悪化につながることもあり、
社長や幹部は、派閥のコントロールに目を光らせておく必要があります。
まぁ、社長と幹部が血縁による派閥抗争を繰り広げることもあるのですが…

派閥が悪影響をもたらすのは、往々にして、
派閥に所属するメンバーが、自分の派閥ことしか考えなくなったとき。
いわゆるタコツボですね。

集団引き抜きは、
やり手の営業課リーダーと、その部下たちが集団で会社を離脱、とか。
自分たちで独立するパターンと、
よそに引き抜かれるパターンがあります。

派閥が組織分裂の原因になりやすいのに対して、
集団引き抜きは、組織分裂の結果が反映されたものに過ぎません。
無論、集団引き抜きが発生すると、
連鎖的に組織分裂が起こりやすくなります。

企業の大小と、派閥の現れ方

「人が3人いれば派閥ができる」といわれるように、
派閥をなくす、なんてことは極めてむずかしい。

うまくいっている組織は、派閥がないのではななく、
派閥間競争が有効に機能しているか、
派閥間のコミュニケーションが円滑に進んでいるか。

考えるべきは、組織の大小と派閥の関係。
ここからは、企業の大小と派閥、
集団引き抜きについてみていきます。

<レベル1:創業~社員20名程度>

このレベルだと、派閥は起きません。
社長がすべてをコントロールしているから。

集団引き抜きも、そもそも「集団」が弱いのだから、
ありえません。

レベル1の組織分裂要因は「社長についていけるか」。
ついていけなければ、社員はポロポロと辞めていきます。

起業しようなんて人は、アクが強い人が多くて、
 ワンマンで実力者がほとんどなので、
 ついていけない人はついていけないのです。

結局、どこかで社長が、
 社員を信頼し、あるいは許せるようにならないと、
 次のレベルには進めません。

<レベル2:社員20人~100人程度>

このレベルになると、社長の下に幹部ができてくるので、
幹部レベルでの派閥がでてきます。

ただ、レベル2程度であれば、
社長が派閥に関与するのは簡単。

むしろ、派閥をあおって派閥間競争を起こして、
組織を活性化させるなど、
プラスの側面に働く可能性のほうが強い。

ただ、このレベルから集団引き抜きが起こってきます。
典型的なのが、社内やり手の営業マンが、
部下を数名引き連れて独立するとか。

まぁ、独立の場合は、そのやり手の営業マンの野望なので、
どうしようもない側面もあります。

ただ、社長に反発して、
幹部が部下を引き連れて独立、というパターンも出てきます。
そうなると、組織分裂の可能性が高まります。

このレベルでは、社長が幹部を信頼し、
かつコントロールするとともに、
幹部が社長の持つビジョンに同調できないと、
次のレベルには進めません。

<レベル3:社員100人~>

このレベルになると…

・社長が派閥を直接コントロールするのは困難。
(他の場所での事業所や海外出張所なども出てくる)

・派閥間の意識が、自分たちの利益中心になりやすい。
派閥間の横断が困難になってくる。

・社内の集団引き抜きが起こりにくい。
あっても、たいした影響でなくなる。
(ライバル企業が大規模な引抜をやれば別)

実際には、社員100人以上という段階から、
何段階も組織の壁があるのですが、

派閥という観点からいえば、
傾向が類似してくると思われるので、
ここでは考えないことにします。

企業では、このレベルになって、
はじめて派閥のマイナス面が顕在化しやすいといえます。

さらに、これ以上の段階になると、
派閥と人事が一体化してくるので、
社長や幹部といえども、こうした派閥を超えた連携が難しい。

こうした派閥しがらみを超えるために、
社外から責任者を引っ張ってくる、という荒業もなされます。

さて、NPOなどの非営利組織はどうなのか?
派閥といった問題の表れ方は、
企業とまったく同じなのか?

次回は、その点について触れていきます。

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