ソーシャルイノベーション考 ~『社会イノベータへの招待』編~ -1-

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社会起業の「革新性」について、

これまでのイノベーションについての理論をベースに、
今回からは、いよいよ「ソーシャルイノベーション」について、
本格的に取り組んでいくことにします。

まずは、AMAZONなどで「ソーシャルイノベーション」とか、
関連用語で検索。

そこでヒットした一覧の中から、
面白そうな本をピックアップ。

ピックアップした本のなかから、
今回からしばらく取り上げる本は、
『社会イノベータへの招待』

この本、慶応SFCの先生方を中心に編纂された本ですので、
結論はやっぱり、

「SFC大学院で学んでみませんか」

的なお話になるのですが、

社会起業の革新性のみならず、社会性、事業性を考える上でも、
非常に勉強になるため、
関心のある方にはおススメの1冊です。

 

社会イノベーションって普通の人ができるの!?

 

さて、『社会イノベータへの招待』から、
革新性、イノベーションに関する内容をピックアップすると、

大前提は「新結合」であることに気づきます。

「本書で私たちは、社会イノベーションは

『社会的な新しい結びつきを付けること、
関係性を変えること』

だと考える(P2)」

このへんは、シュンペーターとおんなじなのですが、
『社会イノベータへの招待』で一貫して貫かれている大前提は、

「社会イノベーションの主体は、
 特別な人ではなく、普通の人であったし、
 今後もそうあるべき」

これは、田坂広志氏の
「みんなが社会起業家」論と近い考え方といえます。

 

『社会イノベータへの招待』では、どのように記載されているか?
少し長いですが、引用します。

 

「世間には

『社会起業は超越した能力と類稀な意思の力のある人がやること』
 『とびきりの変わり者しかできないこと』

というイメージがある。
実際は、そうではない。

一握りの人たちだけで社会を変えることはできない。

社会を変えることはあらゆる分野で求められており、
変化をつくるスキルは
これからの現代人にとって必要不可欠な能力である(P3)(赤字筆者)」

 

……皆さんは、この文章を読んで、どう感じましたか?

NPO関係者であれば、
当然のこととして、受け止めるのでしょう。

いわゆる「意識高い系」が嫌いな人は、
この前提にも、反発するのでしょう。

 

実際のところ、

「世の中のイノベーターとかそういった面々を見てみろ!

 みんな『超越した能力と類稀な意思の力のある人』であり、
 『とびきりの変わり者』じゃないか!」

と言われれば、反論はできますまい。

ジョブズとか孫正義氏とかのビッグネームを事例に上げる以前に、
社会企業家レベルでも、一般人からするとそう見えてしまう
(本人たちは否定するのでしょうが)。

シュンペーターだって、
新結合をなす主体としての「企業者」(指導者)の特徴として、

(1)洞察力がある
(2)とにかく人を引っ張れる
(3)前例や伝統なんて気にしない
(4)新結合(旧結合の打破)そのものが目的

を挙げています。

加えて「企業者」には、以下の3つの壁が待ち構えている。

(1)これまでのノウハウや決断の根拠が通用しない
(2)内部から反対される
(3)社会から反対される

 

……こんなの、一般人にできるの?
それって、高望みしすぎじゃあ、ありませんかね?

とはいえ、スーパーマンとしてのイノベーター、企業者を、
ひたすら高望みしながら待ち続けて、
なんか業績を上げたら賞賛して、
ちょっと落ち目になったり、気に入らなければ叩き潰す。

現状はこんなもんだと思いますし、
気に入らない奴を非難して叩き潰すのは、
それはそれで快感だというのはわかりますが、
本当にそれでいいのだろうか!?

もうちょっと、
他のやり方はないのでしょうか!?

 

まぁ、これは私自身の問題意識ではあります。

そんなこと言ってると、
いわゆる「意識高い系」なのでしょうかね。

正直、私自身は自分で意識が高いとは思えませんが……

 

『社会イノベータへの招待』では、この点に関して、
次の2つの観点から取り組もうとしているようにみえます。

(1)プラットフォーム構築
(2)ソーシャルキャピタル

 

まずは、プラットフォーム構築に際して、
それ以前の問題として、

民間で社会課題に取り組む上でのメリット、および課題について、
『社会イノベータへの招待』での見解を見ていきます。

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