資金調達「3:4:3」の法則のポイントは?

以前紹介した「ためまっぷプロジェクト」
クラウドファンディングサイト「READYFOR?」での
クラウドファンディングにて、
見事、130万円もの寄付を集めることに成功しました。

tamemap1

https://readyfor.jp/projects/tamemap/

「ためまっぷプロジェクト」の
清水義弘代表インタビューをベースに、

「クラウドファンディング成功の秘訣は何か?」

そのヒントを探るコーナー。

インタビューの内容から、
個人的にポイントをまとめてみると、
以下の3つになろうかと考えています。

1.「130万円の資金調達の経費が300万円」をどうとらえるか
2.「3:4:3」の法則
3.協働のための「7つの習慣」の観点から

今回は、第二の観点、
「3:4:3」の法則についてふれます。

※ここで取り上げた「3:4:3」の法則は、
「支援者の1/3の法則」として、
世界大手クラファンサイト「インディーゴーゴー」のCEOであるスラヴァ・ルービンさんも、
取り上げていることが、後日判明しました。

“最低1/3は、自分の直接の友人知人からお金を集めなくてはいけない”
http://diamond.jp/articles/-/67533

理想的な資金調達の内訳は、
「自己資金:内部資金:外部資金=3:4:3」

 

「3:4:3」の法則とは、

起業などの資金調達にて、成功裏に資金調達を行った、
世間的に無名の個人や団体の資金内訳は、
往々にして、

「自己資金:内部資金:外部資金の割合が、
それそれ30%:40%:30%に近似する」

という法則です。

……とはいえ、一般的に定義された法則でも何でもなく、
私が勝手に見いだした法則です。

でも、あながち全くの見当違いでもないのではないか。
そんなことを思います。

ま、「自己資金30%」というのは、
起業の場合だと、よくあるお話ではあります。

銀行の融資とかでも、
それくらいの自己資金がないと、
そもそも融資しないケースも多いと思われます。

ただ、NPOなんかの資金調達だと、
「自己資金30%」だけだと、厳しいですね。

まず「自己資金:内部資金:外部資金」の解説

・自己資金:

自分の貯金や、家族から出してもらったお金や資産

・内部資金:

友達、あるいは団体のメンバーなど、
資金調達前からの人間関係からの支援

・外部資金:

今回の資金調達で新たに生まれた人間関係等による、
お金などの支援

起業でいえば、銀行からの融資もここに入ります。

この法則の補足をしておくと、

・成功裏に資金調達

これは、単に資金を集めた、というだけでなく、
その後の事業でも持続的な発展をなす可能性が高い。
そうしたニュアンスを込めています。

・世間的に無名

何らかの原因で(テレビに取り上げられるとか)、
世間的に名前が一気に知れ渡れば、
外部資金による資金調達も、相当はかどるでしょう。

そうなったときに、この法則はもちろん崩れるのですが、
そこまで大々的に名前が知れ渡ることは、
あんまりないですけどね。

さて、ためまっぷプロジェクトの場合はどうか。

詳細は控えますが、

「自己資金:内部資金:外部資金の割合が、
それそれ30%:40%:30%に近似する」

この「3:4:3」の法則に、近似しています。

 

「預言者郷里に容れられず」問題に取り組むか、それとも?

 

さて、この「3:4:3」の法則。

自己資金、内部資金、外部資金のそれぞれに注目すると、
次の3つのポイントが浮かび上がってきます。

2-1.「預言者郷里に容れられず」問題(自己資金)
2-2.代表の人脈力×メンバー間のコミュニティ力(内部資金)
2-3.テストユーザー集めとしてのクラウドファンディング(外部資金)

まず、「預言者郷里に容れられず」問題。

「預言者郷里に容れられず」というのは、
優れた人物は、身近な家族や地元では
あまり尊敬されないという意味のことわざ。

これは、以下の場合にあてはまります。

・すでに結婚している場合

夫や妻、あるいは子どもは、
自分の配偶者、親がリスクテイクして、
新しいことを始めるのを、基本的には反対します。

(もともと配偶者がリスクテイカーであることを
受け入れている場合は別)

この反対に対して、
説得して、逆に賛同してもらえるようにするのが、
ある意味最初の支援者獲得、顧客獲得といえます。

理想的には、自分と異なる、
男性脳、あるいは女性脳に対して、
賛同できるようにアプローチできることは、
プロジェクト紹介のアプローチの幅が
広がっていることを意味します。

ま、現実的には、

「なんかよくわからんけど、
お前のやってることだから支持する」

というところに落ち着くのがほとんどですが。

 

・親に支援を申し入れる

これは、基本的には相当難しいですね。

親子関係が悪ければ、
まずその修復から始めないといけない。

親子関係が良くても、
基本的に親は子どもがリスクテイクして
新しいことをするのを望まない。

ほとんどの親は、子どもが起業するよりも、
大企業や公務員に就職してくれることを望むでしょう。

(今後、社会がもう少し混沌とすれば、
その割合も減るんでしょうが)

まして、NPOとかで資金調達なんて、
基本、親にとってはマジで勘弁して欲しいのでは?
そんな、世間様を騒がす真似は、ご勘弁願いたい。
これも、少なからぬ親の本音でしょう。

ただ、なんだかんだで、それでも、

「なんかよくわからんけど、
お前のやってることだから支持する」

パターンで、最後にはある程度の支援をするのも、
また親というものなのかもしれませんが。

……ま、ぶっちゃけ、

独身で、自力である程度の自己資金を持っていれば、
「預言者郷里に容れられず」問題なんて、
あんまり関係がないと言えば、ない。

「預言者郷里に容れられず」問題に向き合うのは、
はっきりいって、相当精神的に消耗するでしょう。

(それでも、少なくとも配偶者や子どもには、
同意を求めるべきだとは、個人的には思います)

たぶん、投入の割に、
リターンは少ないことがほとんどでしょうね……

ま、だからこそ、

「預言者郷里に容れられず」なのですが。

 

代表の人脈力×メンバー間のコミュニティ力が内部資金のカギ

 

続いて内部資金調達。

ここで第一にものを言うのが、
代表者(発起人)の人脈力。

ここ最近、「○○力」と、
何でもかんでも力をつけるのが流行ってますが、
「人脈力」というのも、当然あります。

たとえば、こんなサイトもあります。

“間違いだらけの人脈作りから脱出する~ビジネスの現場で本当に必要な人脈とは?”
http://www.hitachi-solutions.co.jp/column/tashinami2/relationship/

「人脈力」に関心のある方は、
ぜひとも見ていただければいいと思いますが、

この記事のポイントをあげるとしたら、
個人的には、次の2点。

・まず与える
・オープンハート

上記2点は、ためまっぷ・清水代表の
インタビューでも出ていましたね。
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/no129/

NPO代表なんかだと「まず与える」のは、
夢、ミッションやビジョンなのでしょう。
その夢を心地よいと感じる人が、人脈になっていく。

もちろんそれだけではなくて、
可能な限り、相手が必要なことを手伝ってあげる。

最近、統一地方選挙もありましたけど、
政治家の場合だと、自分たちが票田になることをアピールしたり、
選挙のボランティアとか、ね。

もちろん、NPOが直接特定の政治家を支援することは、
いろいろと問題になるのですが、

あくまでも「政策提言の一環」といった形に
落とし込めるでしょうし、
そこまで神経質にならなくてもいいかも。

オープンハートってのは、
結局、突き詰めれば「相手を信じられるか」。

相手を信じるってのは、
裏を返せば、自分に確固とした自己肯定感があるか。
それがないと、相手を信じる事なんてできっこない。

ま、人間力、的なところに行き着きそうですね。

 

ただ、代表だけが人間味あふれて人脈力があっても、
それだけでは不十分。

続いて必要になるのが、
メンバー間のコミュニティ力。

NPOの場合だと、
スタッフや会員の一体感、結束度ですね。

それが強ければ強いほど、
プロジェクトの際の内部資金量が上がります。

このへんのお話は、
『世界を変える偉大なNPOの条件』のうち、

「原則3:熱烈な支持者を育てる」に関わってきます。

P-SONICでも過去に取り上げていますので、
ご参考までに。

“名作選・世界を変える偉大なNPOの条件”
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/selection1/

 

クラウドファンディングはテストユーザー集めの受け皿

 

最後に外部資金について。

一般的な起業においては、
外部資金というのは、融資とかエンジェルとか、
あるいはベンチャーキャピタル(VC)とか、でしょうか。

NPOの場合は、加えて寄付や新規会員も、
外部資金になるでしょう。

では、クラウドファンディングは、
外部資金調達としては、
どのような位置づけと考えるべきか?

個人的には、単なる資金調達と言うよりは、
テストユーザー集めの受け皿と考える方が、
よりしっくりくると考えます。

新規にモノやサービスを提供する場合、
いきなりあまねく人に提供する、なんてことは、
普通ありえません。

普通は、その前に、
テストユーザーに使用してもらって、
色々とフィードバックを得るものですよね。

クラウドファンディングを通して、
テストユーザーを集めて、
そこからフィードバックを得ていく、というのが、
一つのあるべき姿なのかな、と考えています。

ためまっぷプロジェクトの場合、
今回のクラウドファンディングは、

「次回のより大規模な実証実験のための資金」

であり、
今回の支援者も、一種のテストユーザーとして、
位置づけていることは間違いありません。

おそらく、実証実験を数回重ねて、
フィードバックを高めていくことになるのでしょう。

次回は、第三の観点である、
協働のための「7つの習慣」の観点からふれます。

おそらく、これまでのおさらいが、
主になると思っています。

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