『世界を変える偉大なNPOの条件』-24-

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しばらく、
NPOの協働、ネットワークのありかたについて、
原則と事例両方のアプローチの一環として、

『世界を変える偉大なNPOの条件』(以下、資料と記載)を、
題材に考えていきます。

今回は、偉大なNPOが持つ6つの原則の
「原則6:権限を委譲する」に関連して、
NPO法人における理事会の原則論、およびリアルを紹介したいと思います。

○NPO法人組織論・原則編1 ~正会員と総会、理事、監事~

NPO法人も「法人」である以上、
基本的には、株式会社や財団法人といった他の法人と、
同様の組織の仕組みをとっています。

NPO法人は、法律上では、
次の3つの人たちで構成されています。

(1)正会員
(2)理事
(3)監事

正会員は、株式会社で言えば、株主に相当します。

株式会社でも、株主は株式会社の実質的な所有者であり、
重要な意思決定は株主総会に委ねられている(ことになっている)ように、

NPO法人でも、正会員は総会にて、
 重要な意志決定を行うことになっています。

ただ、NPO法人は営利法人ではないため、
株主が持つ「自益権」「共益権」のうち、
「自益権」は当然ありません。

詳細はWikipediaで。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%AA%E4%B8%BB

先に監事から説明すると、
要は、株式会社でいえば監査役です。

業務と会計、両方の立場から監査を行い、
必要があれば、理事に問題点を指摘する立場になります。

監事は、後述する理事や法人の職員を兼ねることはできません。
(正会員を兼ねることはできます)

そのため、ほとんどの場合、
監事は会計士とか、士業の人が担当していることが多いですね。

さて、理事とは、
法人を代表して業務を執行する立場です。
株式会社で言えば、取締役になります。

そうした理事が集まって構成されるのが理事会
(株式会社で言えば取締役会)であり、
代表理事や理事長と呼ばれる立場は、
企業で言えば代表取締役社長、すなわち組織のトップになります。

NPO法人の場合、だいたい理事会のもとに事務局をおき、
 日々の業務は事務局が行っています。

このあたりのお話をまとめた資料としては、
こちらをどうぞ(PDFです)
http://www.tvac.or.jp/attach/special/newpublic_nintei_30.pdf

NPO法人組織論・原則編2 ~理事会の役割とは~

NPO法人の場合、理事会の役割は、
原則論として以下の通りになります。

http://www.k-shimincenter.org/WebVAkouza.php?itemid=105

(1)団体の事業と組織がミッションを実現させるよう、
   総合的な観点から推進しチェックする
(2)事業の推進、新しい事業の開拓、事業の評価
(3)組織の維持・発展、リスク管理
(4)財源の確保
(5)事務局の運営(人事、労務管理)
(6)対外関係の処理

ただ、実際のところ、理事会に求められるのは、
 ほぼ100%、(4)の財源の確保、です。

ぶっちゃけ、理事会の皆さまには、
ある種の客寄せパンダになってもらって、
資金調達をお願いする役目、といったところ。

あとは、団体に箔をつけたい的なところで、
企業の社長とかに理事をお願いするケースが多い。

NPO法人組織論・リアル編 ~理事会の形骸化、および理事会と事務局の対立~

これまで、NPO法人の組織について、
なかば原則論的な観点で書きました。

しかし、実際のところほとんどのNPOでは、
 ぶっちゃけ理事会が形骸化しています。

ある種の名誉職といった感じで、
名義だけ「理事」ということになっている方も、
少なくないでしょう。

ま、企業でも、中小企業の場合、
取締役会なんてあってないようなもんですよね。
中小NPOも、それと似たようなもんです。

一方、大手NPO法人の場合は、
理事会と事務局が対立しがちです。

実質的に活動の中心となっているのは事務局であり、
事務局からすれば、物言う理事会は、

 「事件は、理事会ではなく、現場で起こっているんだ!」
なんて反発を招くことになりがち。

こうした理事会の基礎知識を、
原則論とリアルの両方からつかんでいただいた上で、
次回は、いよいよ偉大なるNPOにおける、
理事会と事務局との関係について迫ります。

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